しってます?ハムの肉はどんなものを使っているのか、 どうやって作っているのか、どんな種類があるのか、ちょっと興味があったので調べてみました。
特にハム業界上位3社の情報を参考にしました。
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ハムの原料、原産国
ハムの原料となる肉の原産国を説明します。
売上上位3社の代表的な商品 を例にあげました。
日本ハム「彩りキッチン® ロースハム」
原料:豚ロース肉、など
原産国:アメリカ、カナダ、デンマーク、チリ、メキシコ、ポーランド、ハンガリー、フィンランド、ドイツ、スペイン、ブラジル。11カ国
伊藤ハム「朝のフレッシュ ロースハム」
原料:豚ロース肉、など
原産国:メキシコ、オランダ、ハンガリー、米国、カナダ、チリ、デンマーク。7カ国
プリマハム「新鮮!使い切りロースハム(3連/4連)」
原料:豚ロース肉、など
原産国:デンマーク、アメリカ、スペイン、カナダ。4カ国
ハムの作り方
業界大手の一般的な作り方を紹介します。
①整形
原料となる肉(おもに豚肉)から余分な骨や筋を取り除き、用途別にカット・整形します。
② 塩せき
塩せき剤を肉塊に加え、2~5℃の冷蔵庫で、3日から3週間熟成させます。
この時塩せき剤に 発色剤を使わなければ、(無塩せき)の商品になります。
③水洗い・乾燥
漬け込みが終わった肉を低音の溜水で塩抜きします。
その後、日陰の風通しの良い場所で、表面が乾く程度に乾燥させます。
生ハムの場合、成熟を進めるため、乾燥期間が数ヶ月間になることもあります。
④充填
ケーシングに詰めたり、糸で巻いたりして形を整えます。
ケーシングとは肉を充填するための入れ物です。
ハムの場合はセルロースやパルプなどから人工的に作られた物を使用するのが一般的です。
非可食性なので、食べる前に剥がします。
⑤燻煙
詰め終わったハムを桜や樫などのチップでスモークします。
この工程の目的は、保存性を高め色と香りをつけることです。
製品によってはスモークの工程をはぶくこともあります。
⑥加熱
加熱ハムでは、スモークした後のハムを蒸気や湯で加熱します。
この工程で殺菌と調理を同時に行い、色が固定されます。
⑦冷却
加熱した後は直ちに冷却し、肉質を引き締め、 衛生状態を保ちます。
⑧計量・包装
冷却後は衛生的な環境のもと、自動計量の後に包装パックされます。
また厳しい商品チェックもこの工程で行われます。
ハムの種類
農林水産省が 定めた規格によって種類が決まっています。
(塩せき)の工程はどのハムでも共通しておこないます。
(無塩せき)の製品は、(塩せき)の時に、発色剤を使っていないという意味です。(塩せき)の工程をはぶいた訳ではありません。
(ケーシングへの充填)は(骨付きハム)以外の製品に共通しています。
(燻煙)の工程は製品によって、はぶく場合もあります。
骨付きハム
豚のもも肉を骨付きのまま整形し、加熱したものと、低温で長時間乾燥したものがあります。
ボンレスハム
豚のモモから骨をはずして整形し、加熱したものです。
脂肪が少なくあっさりしています。
ロースハム
豚のロース肉を成形し、加熱したものです。
きめ細かく柔らかい、日本で最も一般的ハムです。
ショルダーハム
豚の肩肉を整形し、加熱したものです。
特徴として、赤肉が多いことがあげられます。
ラックスハム
豚の肩肉、ロース肉、もも肉、整形し、乾燥したものです。
製品によっては低温燻煙する場合もあります。
低い温度で時間をかけて熟成させたもので、「生ハム」と呼ばれています。
プレスハム
豚肉、牛肉、馬肉、羊肉、山羊肉、 などの肉に、場合によってはつなぎを加えます。
つなぎは、でんぷん、小麦粉、コーンミール、植物性タンパク、卵タンパク、乳タンパク、血液タンパク、などを加えて練り合わせたもので、割合は20%以下でなければなりません。
調味料、香辛料で味を付け、加熱したものです。
使用する肉や割合によって、製品のランクが変わります。